初めての本格的外洋体験
大島クルージング

1988年5月3日〜5日
ヨットを持った以上、何時の日か外洋に出てみたいと思うものでしょうが、我々のそれは、進水式の翌年のゴールデンウィークに実施した「大島クルージング」でした。先日このページを作成するために、当時の「航海日誌」*、「写真アルバム」、小生の日記等を読み返してみたのですが、全てが新鮮で、若々しさが溢れていて、本当に懐かしい思いに浸ることが出来ました。と同時に、この15年の年月が我々に齎した色々な変化の大きさにも改めて気付かされ、隔世の感に陥ったことも事実です。このクルージングに参加した人や当時のクラブメンバーが、果たしてどんな思いでこのページを見るのか、関心のあるところです。ご覧になった感想を是非「何でも掲示板」に投稿してください。

*航海日誌は進水式から現在に到るまでの全てが10分冊に製本され、保管されています。見たい方には貸し出します。

追伸
この年は更に8月の夏休みに「大島〜東伊豆クルージング」、10月に「布良クルージング」も実施しています。夫々参加メンバーも変わっていますので、逐次ホームページに掲載していく予定です。今暫くお持ちください。

航海の概要
航程 葉山⇒大島・岡田港(宿泊)⇒葉山
実施日 1988年5月3日(火)〜5日(木)
メンバー スキッパー山本、射手矢、久野、小田、吉田、鈴木
備考 オリジナルメンバーだけで実施した初めてのクルージング


この時のルートは往路・復路共に葉山マリーナと岡田港を結ぶダイレクトのコースを取りました。航海日誌には記述が無いのですが、ナビゲーションは海図と「ロラン」を利用していたと思います。ロランの示す緯度経度を海図に落とし、▲定規を使用して目的地方位を出すやり方です。この当時はまだGPSがありませんが、測位は正確で全く問題なかったと記憶しています。

5月3日火曜日 憲法記念日 曇り
出港前、セーリング中の写真がありません。気持ちにそれだけの余裕が無かったのでしょう。

最初の写真がこれです。大島・岡田港に到着して先ず4人が岩壁に上がりました。
左より、久野、鈴木、小田、射手矢の諸氏です。

「SUN RISE YACHT CLUB」の外洋への憧れの最初の一歩です。
岩壁側からの記念写真です。
前列左より
山本、小田、吉田
後列
久野、射手矢君です。
鈴木君が撮影したと思われます。
右後方に見えるのが「SUN RISE」です。隣にもクルージング艇が来ていますが、仲間ではありません。
大島・岡田港の岸壁で到着の記念写真 前列左より
久野、吉田
後列
射手矢、鈴木、小田君です。
夕暮れの岡田港の全景です。岡田港は大島の北部東側にあり、葉山マリーナからは大体30海里。コンディションにも拠りますが、6〜8時間の航程です。元来漁港ですが、この当時は外来艇を入れてくれました。最近は一切許可が得られず、岡田港の南隣にある東海汽船の岸壁に係留するようになります。
岩壁に座って海を眺めているのが誰かは分かりませんが、何となく陸恋しの雰囲気がしますね。
この日の航海日誌です。
5月4日水曜日 国民の休日 晴れのち曇り
翌日、5月4日は大島周遊セーリングに出掛けました。天気は快晴で皆ハイキング気分の軽装で出港したのですが、風と波の洗礼を受け、ほうほうの体で岡田港に逃げ帰りました。全員ずぶ濡れで、これがヨットでの初めての恐怖体験だったのではないでしょうか。以下その日の航海日誌です。
5月5日木曜日 子供の日  晴れ
5月5日
葉山への復路の日です。前日の強風体験からこの日はオイルスキン、ライフベスト着用ののフル装備です。航海日誌に拠るとメイン2ポイントリーフにNO3ジブでした。全員が真剣そのものの表情です。背景の海面の様子からも荒れているのが分かります。
後に見えるのは大島です。
残念ながらこの写真はありませんでした 航海日誌に拠れば途中でイルカの大群に出会い、暫くの間伴走したとあります。参加メンバーにとっては外洋とはイルカに会うことと感激したのではないでしょうか。
途中から風は落ち、機走になりました。進行方向の水平線上にうっすらと見えるのは三浦半島だと思われます。
デッキで昼寝しているのはスキッパーの山本です。多分、初めての外洋体験の緊張から解放され安心して寝ているのでしょう。
5月5日の航海日誌


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