北海道・知床半島ツアー
2005年9月2日〜6日
Part 2
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◆◆ 9月3日 羅臼岳登山 ◆◆
#10 羅臼岳登山口にある木下小屋前にて
 今日は今回の知床ツアーのメイン・イベントである羅臼岳登山だ。5時に起床し、6時半には岩尾別温泉に入る。ここには「ホテル地の涯」という大きなホテルがあるが、ホテル利用客以外はホテルの駐車場には停めることができない。

 少し先の登山口に建っている木下小屋にも3台ほどの駐車スペースはあるが、余程早くこないと駐車はまず無理だ。従って、一般の登山者のほとんどは、道路脇の路上駐車となる。

 登山届けを出し、届け出名簿をみると、既に110人ほどが今日入山していた。一番早い登山者は届け出時間が5時となっていたので、2時間の間に110人が登っていったことになる。
#11 登山口にて 使用前(爆)
ヒグマ出没の注意を促す看板の内容が気になります・・・
 これではクマも出てこられまい。とはいえ、ヒグマの生息密度の高い地域なので、藤田さんと僕は持参したベルをザックにぶら下げて歩くこととする。

 山本さんがトップを歩くようなので、まあ、クマさんが出てきたら、申し訳ないが山本さんに餌食になってもらって、僕はその間に逃げよう・・・と、こういうことはもちろん口には出せないので、心の中で密かにつぶやきながら、午前7時丁度に羅臼岳への一歩を踏み出した。
#12 登り初めて1ピッチ目の休憩(オホーツク展望にて)
 25分歩いて5分休憩の規則的なピッチで登ることとする。1ピッチでオホーツク展望台に到着。朝早いこともあり、木下小屋を出た時の気温は14℃だったので、さほど汗はかいていない。

 オホーツク展望台から2ピッチ、約1時間の登りで弥三吉水に着く。ここで持ってきたペットボトルの水を清水に詰め替える。

 運動量が増えるにつれ、次第に汗がしたたり落ちる。途中、登山道にクマの糞らしきものを確認、ちょっと薄気味悪い。
#13 銀冷水への登路
ヒグマが出てきそうなクマザサが生い茂る中を進む
 特に、クマザサが背丈以上に生い茂っている場所は、何となく不気味だ。我々は3人なので良いが、ここを一人で登っていたら、さぞや心細いだろう。

 後刻談になるが、羅臼平で休憩中に、東京から来たという、うら若き娘(しっかりしていて結構可愛かった)が一人で登ってきたが、最近の女性は大したものだ。小心者の僕にはとてもマネできない。
#14 銀冷水にて
 弥三吉水から更に2ピッチ(1時間)で銀冷水に到着。清水がわいているが、ここの水量は少ない。

 出発してから2時間半経過、ここからは大沢という沢づたいに羅臼平まで1時間の登りである。
#15 登ってきた大沢を振り返ると、知床五湖とオホーツク海の
景色が素晴らしかった。もうすぐ羅臼平です
 大沢から後ろを振り返ると、知床五湖とオホーツク海が良く見える。

 高山植物も多く、特に紫色のイワギキョウが疲れた体を癒してくれる。時折、下から吹き上げてくる冷たい風が心地良い。
#16 羅臼平
後ろは羅臼岳とは反対方向の硫黄山方面
 銀冷水から1時間弱の登りで羅臼平に到着した。辺りには20人ほどの登山者が休んでいた。その多くは既に頂上から降りてきた人達のようだった。

 ここまで3時間半の所要、順調に来ている。あと1時間頑張れば羅臼岳山頂である。

 でも、山頂までのルートは大きな岩がゴロゴロしており、見るからに険しそうだ。
#17 羅臼平にて
背後の山が羅臼岳の山頂です。ここから岩場の急登を約1時間で
頂上に到着です
 羅臼平の少し先に行けば、根室海峡側も見渡せる。

 この辺りは既に森林限界を超えており、辺りは少し背の高いハイマツに覆われている。ハイマツの中には、コケモモがいくつもの赤い実をつけていた。
#18 羅臼岳頂上直下
山頂に近づくにつれ、巨大な岩がいくつも現れます
 羅臼平から30分で岩清水という岩から清水がわき出している場所に着く。見物は帰りにゆっくりするとして、歩を進める。

 岩清水を過ぎると、ハイマツも徐々に無くなり、辺りは大きな岩だけの景色となる。

 岩には赤いペンキで矢印が描かれており、この案内に沿って、大きな岩の間を縫うように進む。
#19 羅臼岳頂上直下
もう少しで山頂です
 あともう少しで頂上だ。振り返れば、羅臼平と知床山方面の知床連山が手に取るように見える。

 高度感も増してきて、これぞ山という感じになってきた。

 小生は息も絶え絶えに近かったが、周りの景色に支えられ、どうにか山頂にたどり着くことができた。

 みれば、30人ほどの団体が頂上で記念撮影をしていた。さほど広い頂上ではないので、この団体さんが去るまで、5分ほど手前の岩場で待つことにした。
#20 羅臼岳山頂にて
背後は硫黄山方面の連山です
 ほどなく、団体さんが下山を開始したので、いよいよ念願の頂上に立つことができる。

 登り始めてから4時間半で、ようやく標高1661mの頂にたつことができた。

 個人的なことだが、3年前にここへの登山を計画したが、クマへの不安がぬぐい去れず、登山を諦めていた経緯があったので感無量である。
#21 山頂より羅臼湖と知床縦断道路を望む
 山頂からは、羅臼湖、知床縦断路雨露、ウトロの町、羅臼町などが一望できる。

 また、国後島など北方4島も良く見える。国後島をこの目で見たのはこれが始めてである。
#22 山頂よりウトロ港とオホーツク海を望む
 頂上では、素晴らしいパノラマを眺めながら、持参したおにぎりを頬張った。

 頂上では30分ほど体を休めた。既にこの時間帯に登ってくる人はほとんどおらず、頂上にてゆったりとくつろいだ。
#23 山頂より国後島と根室海峡を望む
Part 3
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